【タイトル】
『世界の歴史教科書を読み比べてみた』東大カルペ・ディエム,講談社,2026
【テーマ】
国家の「オフィシャルな歴史像」が反映された世界各国の歴史教科書の読み比べを通じ、国ごとの歴史認識の違いを知り、より深く考えること
【なぜこの本を読んだか】
- 書店で新書の棚を見ていた際にタイトルに惹かれたため
- 発売されたばかりの新書であり、「なるべく新しい本に触れたい」という今の気分に合致していたため
- 各国の歴史教科書を読み比べること自体に純粋な興味を持ったため
- これまであまり手にしてこなかった「星海社新書」を読む、よい機会だと感じたため
【学んだこと】
- イギリス、ロシア、フランス・ドイツ、ブラジル、韓国、チベットと中国、デンマーク、オーストリア、バルカン半島諸国の9つの歴史教科書の特徴を知ることができた
- それぞれの国が歴史をどう捉え、どう伝えていこうとしているかが垣間見えた
- 1つの正解を教えるのではなく、多角的な解釈を提示して生徒に考えさせる方法があること、それを採用している国があることを知った
- 国によっては史実とは異なる内容を記載する場合もあることを知った
【視点の変化】
- その国の歴史感を知るひとつの方法として歴史教科書を読んでみるという選択肢が増えた
- 日本の歴史教育は試験のための勉強という、詰め込み型の印象が強かったが、この本を読んで自分の頭で考え、生徒同士で話し合い、理解を深めていくのが大事なのかもしれないと思うようになった
【感想】
各国の歴史教科書の特徴やその背景が、ほどよいボリュームでわかりやすくまとめられており、非常に読みやすかった。なかでも、フランスとドイツが共同で教科書を作った経緯やその内容からは、教育の持つ力や希望のようなものを感じた。一方で、ロシアの歴史教科書が戦争前後で変化している点や、チベットと中国の関係についての記述からは、教育が国家に利用されている側面を感じ、深く考えさせられた。日本の教科書しか知らずに大人になったが、ひとつの出来事をどう捉え、どう伝えていくかは国によって(もちろん人によっても)大きく異なるということを、あらためて実感できる1冊だった。


