【タイトル】
『新書 世界現代史 なぜ「力こそ正義」はよみがえったのか』川北省吾,講談社,2025
【テーマ】
権威主義的な指導者による「レコンキスタ」への執念と、世界の混乱構造の解明
【なぜこの本を読んだか】
ロシアのウクライナ侵攻、ガザでの戦闘、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃など、世界でいま何が起きているのかよく理解できなかったから。特に今回のイラン攻撃で、なぜいきなり相手国のリーダーを殺害したのか、国内で人を殺せば殺人罪になるのになぜ国際社会では許されるのか、その道理が全く理解できなかったため。
【学んだこと】
- プーチン、習近平、トランプがそれぞれの「レコンキスタ(失地回復)」を目指していることがわかった
- 指導者たちが味わった悔しさや恨みが、その言動に大きく関わっていることがわかった
- 世界の問題を考えるときに、これまでG7を中心とした先進国の目線でばかり話し合われてきたことに気づいた
【視点の変化】
- アメリカを「強い大国」ではなく、分断や停滞など様々な問題を抱えた悩み多き国という目で見るようになった
- 良識あるように見えていたイギリス・フランス・ドイツにもそれぞれの思惑があることがわかった
- G7だけでなく、グローバルサウスの国々の動きにも注目したいと思うようになった
【感想】
この本を読むまでは、明らかに「国際法違反の悪」だと分かっているのに、なぜロシアがウクライナ侵攻を行っているのか全く理解できなかったが、「レコンキスタ」という視点を持って見るとなるほどそういうことだったのかと腑に落ちた。国単位で捉えると見えにくいけれど、国を動かしているのは人間。指導者たちが抱える恐れや不安、恨みといった感情が、国家の大きな動きとして現れるというのも今なら理解できる。だからといって、プーチンやトランプらが引き起こしている戦争や暴挙が許されるわけではない。しかし、彼らを突き動かす「なぜ」の部分を理解しなければ、世界の混乱を解決する糸口は見えてこないのだろうと思った。



