理科系の読書術 インプットからアウトプットまでの28のヒント

理科系の読書術 インプットからアウトプットまでの28のヒント

【タイトル】

『理科系の読書術 インプットからアウトプットまでの28のヒント』鎌田浩毅,中央公論社,2018

【テーマ】

本を読むことを「苦行」と感じる人や読書に苦手意識を持つ人に対し、「完璧主義」を捨てて効率的に情報を処理し、アウトプットに繋げるための合理的・戦略的な技術を提示すること

【なぜこの本を読んだか】

古本屋さんの閉店セールで見つけた1冊。「理科系の〜」「理系の〜」のような謳い文句の本を読んだことがなかったので、理系の人たちはどんなふうに読書をするのだろうと興味を持ち、手に取った。

【学んだこと】

  • 2:7:1の法則: 本を「親友(2割)」「努力して読む本(7割)」「合わない天敵(1割)」に分ける。1割は潔く切り捨て、7割にちゃんとエネルギーを使えるようにするための「バッファー」を確保する
  • 15分集中法: 集中力の限界に合わせて15分を一区切りにする
  • 情報は3つ取れば十分: 1冊から役に立つ情報を3つ拾えたら、その読書は成功。それ以上を求めない
  • 「外側」から攻める: 本文より先に目次・小見出し・まえがき・あとがき・解説を読む。全体像と著者の人となりを先に把握してから中身へ入る
  • 絵画的読書: 最初から最後まで順に読む「音楽的読書」と、必要な箇所だけをつまみ食いする「絵画的読書」を、目的に応じて使い分ける。
  • 「棚上げ」と「不完全法」: 分からない箇所は棚上げして先に進む。完璧を目指さず、少しでも読めばその分だけプラス、と割り切る

【視点の変化】

「最初から最後まで完璧に理解しなければ」という思い込みが、少し緩んだ。読書は義務じゃなくて、自分の目的のために情報を選び取る行為なんだと、頭ではなく感覚として納得できた気がする。

【感想】

小気味よい文章で「読書とはこうあるべき」と思いがちなことをバッサバッサと切り捨てる感じがとてもおもしろかった。特に共感したのは、「難しい本は、わかりやすく書けない著者が悪い」という一文だ。読者の側の問題じゃないと言い切ってくれて気持ちよかったし、うれしかった。一方で、「全部読まなくていい」という主張には、正直すこし抵抗したい。わたしはやっぱり、ざっとでもいいから最後まで読み通したいと思うからだ。でも、読むのが苦痛なくらい合わない本に出会ったら…これからは無理して読もうとせず、潔く読むのをやめようと思う。

正直なところ、理系だからこういうふうに考えるという主張についてはよくわからなかった部分もある。わたし自身はどちらかというと文系の考え方をする人間だなぁと思うけれど、著者のやり方や考え方と似ているところもあったし、もちろん違う点もあって、それには理系も文系もあまり関係がないように感じた。もしかすると、わたしは、「〜系」というふうに分けてモノを考えるのが好きじゃないのかもしれない。